【株 初心者必見!】「出来高」に注目することで、『買い / 売り』を判断できる!
株取引を始めるとき、利益をあげるために、様々なサイトや本を参考にしたり、セミナーに参加するのではないでしょうか。勉強をするうえで最低限の知識を学ぶことは悪くないことですが、8割の人が損をするのが株取引になります。教科書の知識だけでは利益をあげることは難しいのが現実です。
では株取引で利益をあげる人は、教科書で得られる知識以外にどのような知識をもっているのでしょうか。ここでは人気銘柄を見分ける時に利用される『出来高』について、どのように捉えるべきなのかを紹介します。
出来高を教科書ではこう説明している
出来高とは、株の売買が成立した株数の合計を指します。出来高が多い銘柄は、たくさん取引されている、つまり多くの人が注目している人気銘柄の裏付けになります。
株式投資で利益を得るには、将来的に値上がりするか値下がりするか、つまり株価が変動しなければなりません。良い意味でも悪い意味でも注目されなければ株取引が行われないため、株価が変動する銘柄は必然的に出来高が高い傾向があります。
そのため多くの教科書は、出来高の高い銘柄の株式を購入することを進めています。出来高の高い銘柄が人気銘柄とされ、今後上がる可能性が高いと教科書は紹介しているでしょう。
教科書の紹介内容は正しいのか
答えは「正しくない」です。まず出来高が、『高い』と『高くなった』とでは違うことを理解しましょう。
- 出来高が、『高い』と『高くなった』とでは違う
『出来高が高い』銘柄に関しては、注目されている銘柄であることは正しいです。しかし、注目されている理由が、『良い意味』であれば上がりやすく、『悪い意味』であれば下がりやすい傾向があり、決して上がりやすいというわけではありません。『出来高が高い』とは、あくまでも注目されているだけということを理解しましょう。
では、出来高をどのように見ればよいのでしょうか。答えは簡単です。出来高の推移に注目し、出来高が高くなるときを見逃さないことが重要になります。出来高の上がるパターンは、主に次の5つがあります。
- ①数週間レベルで株価が上昇を継続中、出来高が急上昇し株価が上昇
- ②数週間レベルで株価が大きな変動がない中、出来高が急上昇し株価が上昇
- ③数週間レベルで株価が下降を継続中、出来高が急上昇し株価が下降
- ④数週間レベルで株価が大きな変動がない中、出来高が急上昇し株価が下降
- ⑤政治経済の動きや銘柄のIRなどで、一気に出来高が上昇し、株価が上昇or下降
⑤に関しては、出来高が変化しても、その時々の動向次第となり特に法則はありません。しかし、①~④に関しては高確率でその後の株価の動きが予想できます。
『①数週間レベルで株価が上昇を継続中、出来高が急上昇し株価が上昇』のケース
①のケース。5つの中でもっとも注意が必要なケースになります。数週間レベルで株価が上昇を継続した時点で、株価は上がりきってしまっている可能性があります。そんな中、出来高が急上昇し、株価が上昇。恐らく掲示板などでは、『大口が入った、これからさらに上がる!』や、『納得の出来高!今後が楽しみ』といったような教科書に沿ったプラス思考のコメントが多いでしょう。
実はこれらは大間違いです。
出来高が急上昇した場合、考えられる理由は一つ。「大口個人投資家」や「機関投資家」などの大口投資家が株取引に参戦したためです。掲示板でいわれていた『大口が入った』という部分だけは正しい可能性が高いです。しかし、大口投資家が銘柄の株式を購入したかというと、そうではありません。この場合、大口投資家が購入済みだった株式を処分するケースのほうが圧倒的に多いからです。
- 出来高が高くなるとき、大口投資家が購入済みだった株式を処分するケースのほうが多い
なぜ「大口個人投資家」や「機関投資家」などの大口投資家は、株価が上がっている銘柄の株式を処分するのでしょうか。答えは簡単です。「大口個人投資家」や「機関投資家」は数週間以上前に、それこそ株価が上がりだす前にすでに株式の購入が完了し、充分に含み益が出ていたからです。出来高が少ない中一気に売ってしまえば株価が急下降してしまうので、あえて出来高を高くし大きな相場を作り、その中で株式を処分するのです。
このケースが辿る結末はというと、急激に上がった出来高が数日後にはいつもと同じくらいの出来高になってしまい、徐々に株価が下がりだします。出来高が低い状態で下がりだしたらもう最後。あとは見る影もなくストンと株価が下降してしまうでしょう。もしこれから株式の購入を検討されている方は、このケースは危険を理解したうえで購入することをお勧めします。①のケースはむしろ下がりだしたら、「空売り」をおこなったほうが良いといえるでしょう。
『②数週間レベルで株価が大きな変動がない中、出来高が急上昇し株価が上昇』のケース
②のケース。これは一番いいケースになります。数週間レベルで株価が大きな変動がない場合、これは意図的に株価が上昇しないように操作されたケースが多くあります。なぜ、操作されるのか。答えは簡単です。「大口個人投資家」や「機関投資家」などの大口投資家が、その銘柄の株式をより安く購入したいためです。恐らく掲示板とかでは、『なぜ上がらない?』や、『噴火寸前!』といったような、上がらない理由がわからないという内容が多かったのではないでしょうか。実は大口投資家が操作している可能性が高く、その通り爆発寸前である可能性が非常に高いといえるでしょう。
- 大口投資家が株式を大量に取得しているケースが多い
大口投資家は株式を大量に取得後、ようやく出来高を高くし大きな相場を作り、株価を上昇させます。その後、株価を多少上下はさせるものの、25日線や投資家の心理をうまく利用し、巧みに上げていきます。そして上がりすぎといえるくらい株価を上げた後は、①のケースを誘発させます。そこで一気に売却してしまい、大口投資家は大きな利益を得るのです。
そのため、業績が好調で悪いニュースが出たわけでもないのに、なかなか株価が上がらない銘柄があれば、注目して株式を購入し先行投資することをお勧めします。この場合1回目の出来高が高くなったときが上昇のサイン、ある程度株価が上がった後にもう一度出来高が高くなった時が要注意のサイン(①のケース)と覚えておきましょう。
『③数週間レベルで株価が下降を継続中、出来高が急上昇し株価が下降』のケース
③のケース。これは①と同様にもっとも注意が必要なケースになります。数週間レベルで株価が下降を継続した時点で、株価は結構下がってしまっています。そんな中出来高が急上昇し、株価が下降。恐らく掲示板とかでは、『倒産寸前!さようなら』や、『もう終わり』といったようなネガティブ思考のコメントが多いでしょう。①と同様にこちらは大間違いです。
「大口個人投資家」や「機関投資家」などの大口投資家が、空売り済みだった「売玉」を買戻すケースのほうが多いからです。①と同様に大口投資家は、すでに大きな含み益が出ている状態のため、株価がまだ下がり続けている銘柄でも株式を処分してしまいます。出来高が少ない中一気に買戻せば株価が急上昇してしまうので、あえて出来高を高くし大きな相場を作り、その中で売玉を買戻し利益を上げるのです。
①と同様に、このケースが辿る結末はというと、急激に上がった出来高が数日後にはいつもと同じくらいの出来高になってしまい、徐々に株価が上がりだします。しかし、①と違って、もともと下がるには何かしらの理由がある場合がほとんどのため、ある程度は回復するものの爆発的な上昇は期待できません。そのため、①では空売りを推奨しましたが、③の場合は株式の購入は控えたほうが無難かもしれません。
ただ、③のケースはかなりの確率で、株価の底値になる可能性が高いため、倒産の危険がない場合、長期投資という意味では『買い時』であるといえるでしょう。
『④数週間レベルで株価が大きな変動がない中、出来高が急上昇し株価が下降』のケース
④のケース。これはめったにお目にかかれないケースになります。数週間レベルで株価が大きな変動がない場合、これは意図的に株価が下降しないように操作され、「大口個人投資家」や「機関投資家」などの大口投資家が、その銘柄の株式をより高い株価で「空売り」するためです。
しかし、このケースはめったになく、どちらかというと①のような上がり切った状態で出来高を高くし、その状況の中で一気に空売りをおこない、大量の売玉を集めるケースがほとんどです。そのため、あまり④のケースを意識する必要はないといえるでしょう。
④のケース。これはめったにお目にかかれないケースになります。数週間レベルで株価が大きな変動がない場合、これは意図的に株価が下降しないように操作され、「大口個人投資家」や「機関投資家」などの大口投資家が、その銘柄の株式をより高い株価で「空売り」するためです。
しかし、このケースはめったになく、どちらかというと①のような上がり切った状態で出来高を高くし、その状況の中で一気に空売りをおこない、大量の売玉を集めるケースがほとんどです。そのため、あまり④のケースを意識する必要はないといえるでしょう。
株取引で利益をあげる人の『出来高 利用方法』
まとめとして、利益をあげる人の動向をまとめました。利益をあげる人の中でも様々なスタイルがあると思いますが、出来高に関わる共通したルールは以下になります。
- 株価が数週間レベルで上昇した後、出来高が高くなった場合、『売り』のサイン
- 株価が数週間レベルで横這いの後、出来高が高くなり、株価が上がった場合、『買い』のサイン
- 株価が数週間レベルで下降した後、出来高が高くなった場合、株価の「底値」のサイン
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