【株 初心者必見!】増し担保規制を理解すれば『買い時』か『売り時』か明確にわかる!
株取引を始めるとき、利益をあげるために、様々なサイトや本を参考にしたり、セミナーに参加するのではないでしょうか。勉強をするうえで最低限の知識を学ぶことは悪くないことですが、8割の人が損をするのが株取引になります。教科書の知識だけでは利益をあげることは難しいのが現実です。
では株取引で利益をあげる人は、教科書で得られる知識以外にどのような知識をもっているのでしょうか。ここでは相場に大きな影響を与える「増し担保規制」について、どのように捉えるべきなのかを紹介します。
まずは信用取引について理解しよう
増し担保規制について紹介する前に、信用取引について少しふれます。
信用取引とは、ユーザーが証券会社から資金を借りて売買する取引のことです。簡単にいってしまえば、資本金にレバレッジをかけて株取引を行うことです。もちろん上がればレバレッジ分のたくさんの利益をあげることもできますが、下がればレバレッジ分のたくさんの損をすることもあります。
リスクが高いため破産する投資家も多く、証券会社もその対策をしており、レバレッジをかけるためには一定の貸金を証券会社に預ける必要があります。その時の貸金のことを「委託証拠金」といいます。また、証券会社ごとに定める「委託証拠金率」で割った額が信用取引可能な金額となります。
増し担保規制とは
証券取引所がおこなう信用取引を抑制する規制のことを増し担保規制といいます。なぜ規制する必要があるかというと、特定銘柄の株取引が過熱し相場が荒れ、必要以上に株価が上昇下降することを抑制するためです。時に相場は必要以上に上がってしまったり、必要以上に下がったりすることがあります。そのような相場の取引で大損をしてしまい、破産する人が続出します。そういったリスクを回避するために、信用取引の規制をしています。
増し担保規制の影響を教科書ではこう説明している
- 増し担保規制の影響で株価が下がりやすい
具体的な規制内容は、その銘柄に対する委託証拠金率が通常「30%」から「50%」に引き上げられます。つまり信用取引可能額が減ってしまいます。さらに、委託証拠金に対する金利も発生するので、増し担保規制のときはよりたくさんの利息(委託証拠金×金利)を支払わなければいけません。そのため、どうしても投資家の投資意欲が下がります。
多くの教科書は、増し担保規制になった銘柄に対して、投資家の投資意欲が下がり、銘柄の出来高が減り、そして株価は下がり出すと紹介しています。そのため、増し担保規制になったときは『売り』であると書かれていることが多くあります。
教科書の判断基準は正しいのか
答えは「正しい」です。
高確率で増し担保規制になった銘柄の株価は下がりだします。そのため、増し担保規制になった銘柄は『売る』ことを強くお勧めします。
しかし、株取引で利益を上げている人は、もう一つの視点をもっています。それは何か。増し担保規制になる前の挙動に注目しています。本当に重要なのは、増し担保規制になる前の株価の動きが一番重要です。
- 増し担保規制前の株価に注目する必要がある
増し担保規制になる前の株価の動きはなぜ重要か
まず、本当の意味で株式市場を牛耳っているのは、大口個人投資家や機関投資家です。大口投資家の動向に逆らえば必ず損をしてしまうため、投資家は必ず大口投資家の動向をチェックする必要があります。
株式会社よりIRで業績が著しく伸びたなどのいい情報が提示された場合、その銘柄の株価が急騰することがあります。大口投資家がその銘柄の株式を保有している場合、大口投資家の思考は次になります。
①銘柄の業績以上に評価されている(株価が上がりきっている)場合
いい情報に便乗して、もう少しだけ高いところで売りたい。増し担保規制になってもいいから、株価を一気に上げて、そこで株式を売却してしまおう。
②銘柄の業績よりまだまだ評価が足りない(株価がまだ上がってもいい)場合
増し担保規制になって、株価が上がりにくくなるのは嫌だな(※1)。増し担保になるぎりぎりで蓋をしよう(※2)。増し担保規制にならないように徐々に株価を上げよう。
※1
- 増し担保規制になった場合のデメリットは、株価が下がりやすいというだけではありません。規制される期間が非常に長いことも非常にデメリットになります。解除条件の一つ「25日移動平均株価との乖離が15%未満」のクリア日数をカウントし、だいたい5日連続でクリアすると解除の可能性が高まります。つまり、早くても2週間くらいの日数が必要なります。その間、出来高が上がりにくい傾向が続きます。
※2
- 時に大口投資家は、これ以上株価が上がってほしくない時に、大きな売りをして、株価をあえて下げたり、上がらなくしたりします。
正しい立ち振る舞い
大口投資家は、このように少しでも高く株式を売却するために株価をうまく調節します。しかし、この調整が投資するタイミングの大きなヒントになります。ではどのように投資すれば、利益を上げることができるのでしょうか。答えを伝授します。
①の場合
増し担保規制のボーダー(25日移動平均線の30%越え)の株価を超えて上がった場合、『売り』のサインです。それこそナイアガラの危険性ありなため、いつでも逆指値で売却する準備をしましょう。
②の場合
増し担保規制のボーダー(25日移動平均線の30%越え)の株価付近で、強い売りが入り押し戻されたとき、まさしく『買い』のサインです。強い売りが入り株価が下がった後、ある程度出来高が減り株価が落ち着いたのであれば、株式を購入してよいでしょう。増し担保条件ぎりぎりからの調整こそ、まだ株価が上がる可能性が高いため、買いなのです。
株取引で利益をあげる人の『増し担保規制』の考え方
まとめとして、利益をあげる人の動向をまとめました。利益をあげる人の中でも様々なスタイルがあると思いますが、増し担保規制の影響に関わる共通したルールは以下になります。
- 増し担保規制になれば、『売り』のサイン
- 増し担保規制のボーダー付近から押し戻された場合、株価がまだまだ上がる可能性が高いため、『買い』のサイン