【株式投資の教科書】株式投資で借金したら、自己破産はできないの?
株式投資を始めたい人や初心者の方だけではなく、株式に興味はあるけど何も知らない、何もわからない人でもわかるように、株式の仕組みや言葉を紹介します。
今回は株式投資やFXなどで借金をしてしまった人が、自己破産できないという都市伝説が本当なのか、真実を紹介します。
株式投資やFXなどで借金をしてしまったら…
株式投資やFXなどで借金した場合の都市伝説を紹介します。
- 株式投資やFXなどで借金をしてしまったら、自己破産しても借金はなくならない?
- 法律により定められており、どうすることもできない?
本当に自己破産はできないのでしょうか。ちなみに、一般人向けにアンケートをとったところ、自己破産できないという意見のほうが多いようです。実際に自己破産できずに自殺したという事例は多く存在します。
株式投資やFX、ギャンブルなどで借金した場合、自己破産できると思う?できないと思う?のアンケート
自己破産できると思う
自己破産できないと思う
法律上はどちらなのか?
まず自己破産するためには、裁判所に申し立てを行い、免責を認められる必要があります。裁判所では、「免責不許可事由」に該当しないかを調べ、問題なければ自己破産が認められます。しかし、「免責不許可事由」に該当する場合は、自己破産が認められません。
自己破産の免責不許可事由は次の2つです。
- 浪費とギャンブルによる借金
- 投資による借金
この条件に当てはまる場合、自己破産は認められません。借金返済を求められ続けます。株式投資やFXの場合は、「投資による借金」に当てはまるため、一般的には自己破産できないとされています。
しかし、株式投資やFXの投資で借金をしても、100%自己破産を認められないというわけではありません。認められる事例が存在します。
どういったときに「投資による借金」でも自己破産が認められるのか?
免責不許可事由として、投資による借金は自己破産が認められていませんが、最終的に判断するのは裁判官であり、裁判官が認めれば自己破産ができます。
「裁量免責」と呼ばれる法律があります。裁量免責とは、免責不許可事由に該当しても、裁判官の裁量で免責を認めることができる法律です。つまり、裁判官が今回は自己破産を認めようと判断した場合、たとえギャンブルや投資による借金でも自己破産が認められることになります。
では、どういった場合、裁判官は自己破産を認めるのでしょうか。もちろんどんな場合でも、免責を認め、自己破産が認められるわけではありません。どんな人でも免責を認めてしまうと、モラルハザードがおきてしまいます。借金を踏み倒される人や企業も守らなければいけません。そのため、裁判官は簡単に、自己破産を認めるわけにはいきません。裁判官が自己破産を認めやすいケースは、事例的に次の3つを満たすときです。
- 初めての自己破産である
- 大いに反省していることが伝わる
- 借金の金額が莫大ではない(あまりに莫大な借金の場合は悪意のあるとみなされやすい)
つまり、初めての自己破産で、もう一度人生をやり直したいと切に願っていることが伝わる場合、裁判官の裁量でやり直しのチャンスを与えてくれる傾向があります。
法律上は何度でも自己破産が認められている
法律では、自己破産の回数制限はありません。実際に何回も自己破産をする人はいます。しかし、何回も自己破産すると裁判官の心証も悪くなるため、免責不許可事由に該当している場合は、2回目以降は認められないと思ってよいでしょう。
免責不許可事由に該当しても自己破産が認められた場合、本当の本当に人生をやり直す最後のチャンスということを理解し、今後生きていくことをオススメします。
まとめ
- 法律上は「投資による借金」は免責不許可事由に該当するため、自己破産が認められていない
- 株式投資やFXなどで借金しても、裁判官の裁量で免責にする「裁量免責」により、自己破産が認められる場合がある
- 裁判官に反省が伝わり、自己破産が1回目であれば、裁量免責されやすい
株式投資やFXなどで借金したら、まずは弁護士に相談しましょう
たとえ株式投資やFXなどで借金しても、早まるのはやめましょう。法律上は自己破産できなくても、まだ自己破産できる可能性はあります。やはりまずは法律の専門家である弁護士にご相談することをオススメします。
最後にアンケート結果を紹介します!
株式投資やFX、ギャンブルなどで借金した場合、自己破産できると思う?できないと思う?のアンケート
自己破産できると思う
自己破産できないと思う
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