【株式投資の教科書】ダブルボトムとダブルトップ利用時に注意すべきこと!
株式投資を始めたい人や初心者の方だけではなく、株式に興味はあるけど何も知らない、何もわからない人でもわかるように、株式の仕組みや言葉を紹介します。今回は、トレンドの転換を示唆するチャートパターンとして知られる「ダブルボトム」と「ダブルトップ」について紹介します。
「ダブルボトム」とは?
ダブルボトムとは、相場の底を示し買いシグナルとなるチャートパターンです。どのようにチャートが形成されるかを説明します。
- ダブルボトム形成工程
- 大きな下げ相場が生じ、株価が下落
- 小さな上げ相場が生じ、株価が上昇 ※この時の高値を「ネックライン」という
- 小さな下げ相場が生じ、株価が「1」の近くまで下落
- 上げ相場が生じ、株価が「2」の高値を越え上昇
- 「W」のような形のチャートが生じ、上昇トレンドへ転換(買いシグナル)と判断
チャートの形は、次のようなチャートになります。
初心者が注意しなければならないことがあり、次の2点を見落として間違えた判断をする方が多くいます。
- 大きな下げ相場の後に形成される必要があること
- 小さな上げ相場の株価の高値(ネックライン)を、越えてようやく上昇トレンドへ転換すること
大きな下げ相場ではなくヨコヨコの相場の後に、たまたまチャートが「W」のような形になってもダブルボトムということはできません。むしろ横横の相場の後はどちらに株価が転ぶかは五分五分と言えるため、むしろ「テクニカル分析」ではなく、「ファンダメンタル分析」を優先して、購入判断をすべき相場と言えます。
また大きな下げ相場の後に「W」の形を形成しても、「小さな上げ相場の株価の高値(ネックライン)」を越えない限りダブルボトムということはできません。そこを見誤り上昇トレンドへの転換前に株式を購入してしまうと、ダブルボトムが形成されず株価が下がってしまい大きな損失を出してしまうことも多々あります。
このようにダブルボトムが実際に形成されるのは、皆さんの認識より発生頻度は低いともいえるので注意しましょう。
「ダブルトップ」とは?
ダブルトップとは、相場の天井を示し売りシグナルとなるチャートパターンです。どのようにチャートが形成されるかを説明します。
- ダブルトップ形成工程
- 大きな上げ相場が生じ、株価が上昇
- 小さな下げ相場が生じ、株価が下落 ※この時の底値を「ネックライン」という
- 小さな上げ相場が生じ、株価が「1」の近くまで上昇
- 下げ相場が生じ、株価が「2」の底値を越え下落
- 「M」のような形のチャートが生じ、下落トレンドへ転換(売りシグナル)と判断
チャートの形は、次のようなチャートになります。
基本的に「ダブルトップ」は「ダブルボトム」の真逆になります。そのためダブルボトムと同様に、初心者は次の2点を見落として間違えた判断をする方が多くいるので、しっかりとダブルトップのチャートパターンを把握し、下落トレンドへ転換のタイミングを間違えないようにしましょう。
- 大きな上げ相場の後に形成される必要があること
- 小さな下げ相場の株価の底値(ネックライン)を、越えてようやく下落トレンドへ転換すること
株式の売買のタイミング
エントリーのタイミング
ネックラインを越えたあたりがエントリーのタイミングになります。
つまり、ダブルボトムの場合は「2」の小さな上げ相場の株価の高値(ネックライン)より株価が上がったタイミングとなり、ダブルトップの場合は「2」の小さな下げ相場の株価の底値(ネックライン)より株価が下がったタイミングとなります。
利益確定のタイミング
利益確定は投資家それぞれと言いたいところですが、一般的には、ダブルボトムは株価の底値とネックラインの値幅分上がったタイミング、ダブルトップは株価の高値とネックラインの値幅分下がったタイミングが利益確定のタイミングと言われています。
ただ利益確定のタイミングは投資家それぞれであるため、逆指値を設定し利益確定したり、欲を出さずもう少し早めのタイミングで利益確定したり、ぜひ自分のタイミングを見つけてください。
ダブルボトムとダブルトップの注意点
ダブルボトムとダブルトップの形成をしっかりと確認すること
前述した内容になりますが、初心者は「W」や「M」のチャートを見てダブルボトムやダブルトップと勘違いしてしまいます。しっかりと相場が下がった後に「W」、上がった後に「M」が形成されていることを確認しましょう。
またネックラインを越えて初めてダブルボトムやダブルトップのチャートパターンが形成したことになり、トレンドが転換されたと判断されます。ダブルボトムは小さな上げ相場の株価の高値(ネックライン)を、小さな下げ相場の株価の底値(ネックライン)を越えることを確認してから、エントリーするようにしましょう。
ダブルボトムやダブルトップは、我々がイメージしているほど頻繁には発生していないとも言えるので、注意が必要です。
「W」や「M」の形成の仕方に注意
ダブルボトムでは「3」の下落時の株価が「1」よりも高いとき、ダブルトップでは「3」の上昇時の株価が「1」よりも低いとき、注意が必要です。
なぜかというと、まだ形成されていないと見なされることがあるためです。
ダブルボトムやダブルトップを形成するために、もう一度株価が下落や上昇する可能性があるので、しっかりと「1」と「3」のときの株価がほぼ同等になっていることを確認できたときのみ投資対象とする方が良いと言えるでしょう。
まとめ
- ダブルボトムとは、「W」のような形のチャートが生じ、相場の底を示して上昇トレンドへ転換(買いシグナル)することが多い
- ダブルトップとは、「M」のような形のチャートが生じ、相場の天井を示して下落トレンドへ転換(売りシグナル)することが多い
- ネックラインを越えたタイミングでエントリーし、ダブルボトムの場合は最低値とネックラインの値幅分、ダブルトップの場合は最高値とネックラインの値幅分を目安に利益確定を行う
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