【株 初心者必見!】日経平均株価の大きな短所を理解しよう!

【株 初心者必見!】日経平均株価の大きな短所を理解しよう!

株取引を始めるとき、利益をあげるために、様々なサイトや本を参考にしたり、セミナーに参加するのではないでしょうか。勉強をするうえで最低限の知識を学ぶことは悪くないことですが、8割の人が損をするのが株取引になります。教科書の知識だけでは利益をあげることは難しいのが現実です。

では株取引で利益をあげる人は、教科書で得られる知識以外にどのような知識をもっているのでしょうか。ここでは日経平均株価の利用方法について、どのように捉えるべきかを紹介します。

日経平均株価とは

日経平均株価とは、東証一部上場している企業中から、日本経済新聞社が独自の基準で選んだ225銘柄の平均株価です。

1,500を超える銘柄の中から選び抜かれた225銘柄はまぎれもなく日本を代表する一流企業です。また選び抜かれた225銘柄は、日本経済新聞により必要に応じて入れ替えを行っており、業績の悪い企業から業績の良い企業に定期的に変更されます。このようにして常に225銘柄は日本を代表する一流企業で維持しています。

日経平均株価に選ばれる225銘柄には、36業種の分類、さらに6つのセクターに分類、市場流動性とセクター間のバランスにより選べれています。業種やセクターに偏りすぎない様に定期的に225銘柄を入れ替え、メンテナンスを行っています。

6つのセクター 36の業種 銘柄数の割合
技術 医薬品、電気機器、自動車、気密機器、通信 26%
金融 銀行、その他金融、証券、保険 9%
消費 水産、食品、小売業、サービス 13%
素材 鉱業、繊維、パルプ・紙、化学、ゴム、窯業、鉄鋼、非鉄・金属、商社 27%
資本財・その他 建設、機械、造船、輸送用機器、その他製造、不動産 16%
運輸・公共 鉄道・バス、陸運、海運、空運、倉庫、電力、ガス 9%

「日経平均株価」について、教科書ではこう説明している

日経平均株価は、まさしく株式投資指標の中でもっともメジャーで、日本の経済や景気動向を表す一つの指標として知られており、毎日の経済ニュースや新聞で必ず発表されていると言っても過言ではありません。

そのため多くの教科書には、日経平均株価は景気の動向を表しており、日経平均株価に同調するように株価が変動しやすい、と紹介されていることが多くあります。

教科書の答えは正しいのか

答えは「正しくない」です。

何が正しくないのでしょうか。それは「銘柄によって、日経平均株価へ与える影響が異なるため」です。

日経平均株価は、業種やセクターに偏りが出ない様に定期的に225銘柄を入れ替え銘柄数のバランスを取っていても、業種やセクターが日経平均株価に与える影響までうまくバランスを取れていないという欠点があります。つまり、日経平均株価に大きな影響を与えるセクターもあれば、営業をほとんど与えないセクターもあるということです。

このように日経平均株価は、銘柄によって影響力が大きく異なるため、とても平均と呼ぶことが難しい指標となります。景気の動向としてよく使われますが、日経平均株価に同調するほど影響力はないと言えるでしょう。

どれくらい日経平均株価への影響が異なるのか

いくら銘柄数で日経平均株価のバランスを取ろうとしても、銘柄ごとに影響力が大きく異なります。どれくらい影響力が異なるかを紹介します。

日経平均株価寄与度ランキングTOP20

  • SBI証券のデータを引用しています
順位 コード 銘柄名 影響力 累計%
1 9983 ファーストリテイリング 9.98% 9.98%
2 9984 ソフトバンク 5.34% 15.33%
3 6954 ファナック 4.59% 19.91%
4 6971 京セラ 2.97% 22.88%
5 9433 KDDI 2.61% 25.49%
6 7267 ホンダ 2.11% 27.60%
7 7203 トヨタ自動車 1.76% 29.36%
8 9735 セコム 1.69% 31.05%
9 4063 信越化学工業 1.67% 32.72%
10 6367 ダイキン工業 1.47% 34.18%
11 4503 アステラス製薬 1.40% 35.58%
12 4543 テルモ 1.36% 36.95%
13 7751 キヤノン 1.31% 38.26%
14 8035 東京エレクトロン 1.31% 39.57%
15 8830 住友不動産 1.31% 40.88%
16 6902 デンソー 1.30% 42.18%
17 4502 武田製品工業 1.29% 43.47%
18 4523 エーザイ 1.12% 44.58%
19 4324 電通 1.04% 45.62%
20 6762 TDK 1.04% 46.66%

こちらのデータを見てわかる様に225銘柄のうちトップ20銘柄の影響度が50%近くにおよぶという現実があります。特にトップ3銘柄の「ファーストリテイリング(※ユニクロの会社)」、「ソフトバンク」、そして「ファナック」で約20%の影響力を誇ります。逆に業種が建設の銘柄の影響力は全部合わせても1%にも満たないため、東京オリンピックのインフラ再開発では日経平均株価が上がらないと言われたりもしています。

日経平均は225銘柄とは言いがたい...3銘柄と言った方がしっくり

もしトップ20銘柄が揃って、株価が10%の暴落すれば、日経平均株価は5%も暴落することになります。日経平均株価が20,000円だと、1,000円も暴落することになります。もう225銘柄ではなく、20銘柄でもいいかもしれないくらいの影響力と言えるでしょう。

このように日経平均株価に与える影響は銘柄ごとに大きく変わってくるため、偏りが非常に大きいため、日経平均株価に同調するほど影響力はないことが数値上から見て分かります。

しかし日本を代表する企業の株価の平均と言える日経平均株価は、欠かす株式指標であることは間違いはありません。景気の動向を知るという意味では非常に参考になるため、株式投資家は活用すべき指標と言えます。日経平均株価が下がっているから、自分の保有している株式の株価が下がるといった間違えた理解をしないようにしましょう。

株取引で利益をあげる人の『日経平均株価』の考え方

まとめとして、利益をあげる人の動向をまとめました。利益をあげる人の中でも様々なスタイルがあると思いますが、「日経平均株価」に関わる共通したルールや考え方は以下になります。

  • 日経平均株価とは、東証一部上場している企業中から、日本経済新聞社が独自の基準で選んだ225銘柄の平均株価
  • 銘柄によって、日経平均株価へ与える影響が異なる
    • 影響を与えるトップ20銘柄の影響度は50%近い
  • 日経平均株価と銘柄の株価が同調するとは言い難い
    • 日経平均株価が下がると、自分の保有する株価が下がるという訳ではない
  • 日経平均株価は、景気の動向を知るという意味では非常に参考になる

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