祈る気持ちを忘れずに…『ウィザードリィ』は恐怖のヤリコミ系RPG【魅力その3】

祈る気持ちを忘れずに…『ウィザードリィ』は恐怖のヤリコミ系RPG【魅力その3】

さて、これまで「シンプルかつ縛りの多さによるヤリコミ度」「プレーヤーキャラクター作りと育て方の魅力」と語ってきたウィザードリィの紹介も今回でいよいよ最後になりますが、ファミコン版ダンジョンRPG「ウィザードリィ」の、最大にして最悪(?)な「エンドレス周回せざるをえない」中毒的魅力について語りたいと思います。

その前に、前回、少し触れた「経験値大幅アップ裏技」についてご紹介したいと思います。

このゲームのダンジョンは10階が最下層です。最下層近くになると、プレーヤー泣かせの凶悪モンスターが出てきます。そのうちのひとつが「グレーターデーモン」です。通常攻撃も魔法威力もハンパなく、弱小パーティなら1ターンで全滅です。しかし、そこそこLvを上げていれば、とある「裏技」によって、とんでもなく美味しいものにもなるのです。

これってバグ?それでも美味しく頂きます!

とんでもない破壊力のグレーターデーモンは、あろうことか「仲間」を呼びます。しかし、ここで魔術師のトンデモ魔法「ハマンor マハマン」が炸裂します!!この魔法は、いわゆる「何が起こるかわからない」究極魔術師上位魔法なのですが(ドラクエの「パルプンテ」みたいなもの)、「何が起こるかわからない」とはいいつつ、何が起きるか3択で選べるのです(笑)。運次第ですが、その選択肢の中で「魔物を黙らせる」が出てきたらこっちのものです。

文字通り、相手の呪文を完全封印、しかも呼んできた仲間も「封印」されているという状態。通常攻撃も中々のものですが、呪文がない分、楽勝です。1匹だけ残してタコ殴り、また呼んだら呼んだ分だけザクザク倒します。「ハマンマハマン」の呪文は、唱えた術者のLvを1ランク下げるのですが、でもそれを補って余りある経験値を頂けるのです。

ラスボスで終わりではない!ヤリコミ系RPGの真髄はクリア後から

さて、こうしてLvアップもアイテムもがっつり頂いて、いよいよラスボス「大魔術師・ワードナ」の討伐です。そもそものゲーム設定では、この地域を治める暴君王:トレボーの元から、大魔導師:ワードナが魔法のアミュレットを奪い、地下迷宮を作ってその最深層に篭ったので、それを取り返してくれる冒険者募集!という背景なのだが、どうにも疑問点も多くあります。

実際、ゲームでワードナを倒し(それほど難易度は高くない)、城(街)に戻ると、トレボー王から賞賛を頂いて(以降、そのパーティーのキャラの名前には☆マークがつきます。勲章のもののようであろう)それで終わり。

…いや、終わりではなく、まだまだ続くのだ、冒険は。

エンディングを迎えても、さらにダンジョンには入ることができるので、

・まだまだLvアップしたい! ・あのアイテム、まだ手に入れてない!

などなど、プレーヤーが「気のすむまで」ダンジョンで冒険を続けることができます。 ※ここでも裏技! 実はワードナを倒してもらえるアイテム「アミュレット」は、持ち帰らなくてもOKなのです!

伝説のアイテム『アミュレット』の獲得方法

前回ご紹介した「ダンジョン内で合流」する裏技の応用で、以下のように ①アミュレットを持たせたキャラのみダンジョン入り口で放置 ②残りのパーティで街に戻る ③やったね!いえーい!なエンディングがあるが ④引き続き、アミュレット持ちのキャラを別パーティで拾う

なんと、スーパー恩恵の高い「アミュレット」を自分たちのアイテムとして所有できるのです!さてはて、エンディング以降も引き続き冒険に出て、ラスボスの部屋にまで再度行ってみると、当然ワードナはいないが、代わりに彼の側近のヴァンパイヤロードが出迎えてくれます。

全クリよりも難しい!?最強のヤリコミ要素『武器集め』

このように、ウィザードリィでは「当初の目的」は実は意外とすぐに完了してしまいます。しかし、このゲームは「そこからが」ヤリコミ度が高く、入れ込んでしまうのです。「忍者のレベルを99にしよう」「僧侶呪文も覚えさせたサムライを作ったら無敵なのでは?」などと、プレーヤーの好奇心を尽きることなく享受してくれる、シンプルで、自由に見えて縛りが多いゲームです。また、アイテム収集も魅力のひとつですね。レア武器、防具は枚挙に暇がありません。

キャラを紹介した際にお気づきの方もいるでしょうが、「サムライ」ときたら最大の武器は「刀」ですよね。実際、宝箱を開けた際に表示される不確定要素で「KATANA?」と出てきた場合、ほぼサムライ最強の武器「MURAMASA」なので、狂喜乱舞します!また、忍者用最強武器は、当然「SHURIKEN」なので、不確定アイテム表示で「STAR?−星型のなにか−」と出れば、100%手裏剣なのでこれまた狂喜乱舞ものです。

サムライの「MURAMASA」と忍者の「SHURIKEN」に関しては、クリティカルヒット(ドラクエなどでは「かいしんの一撃」でダメージ大幅アップですが、ここでのクリティカルは首を刎ねて『即死』です)が臨めますので、喉から手が出るほど欲しいアイテムです。

そんな魅力的なアイテムを取り逃がしたままゲームエンドなんて…できませんよね!? なので、僕らは延々とダンジョンの探索を続けてしまうのです。呪われたように。

まとめ

このように今までもこれからもないような「神」ゲーム。それが「ウィザードリィ」なのです。もしこれを読んで興味を持たれた方、ぜひ、ファミコン本体とソフトを購入してプレイしてみてください。今でも充分、ユーザーを虜にする「魔力」を持ったゲームですので。

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