【陽のあたる教室】感動する洋画人気投票ランキング！どの作品が一番感動するのか！

洋画「陽のあたる教室」は、1996年に公開されたアメリカの映画で、30年間音楽教育に情熱を注いだ高校教師「ホランド」の半生を描いた心温まるヒューマンドラマです。

制作のテッド・フィールドと監督のスティーヴン・ヘレクは「陽のあたる教室」以前にも「ビルとテッドの大冒険」という作品でも一緒にタッグを組んでいますが、「陽のあたる教室」の興行収入は1億ドルを突破する大ヒットを記録しました。

ゴールデングローブ賞脚本賞にノミネートされ、主人公グレン・ホランドを演じたリチャード・ドレイファスはゴールデングローブ賞主演男優賞とアカデミー賞主演男優賞の両方にノミネートされました。

辛口の評論が集まる事で知られる映画のレビューサイト「Rotten Tomatoes」においても、83%という高評価で、主演ドレイファスの演技は高い評価を得ました。

今回は、そんなハートフルヒューマンドラマ「ラブ・アクチュアリー」の魅力や見どころについてご紹介します。

また、BatQue（バトクエ）では、感動する洋画のアンケートを実施していますので皆さんもぜひ教えてください♪

感動する洋画「陽のあたる教室」の概要

時代は1965年。30歳のグレン・ホランド（リチャード・ドレイファス）は、かねてから憧れ続けていた「交響曲の作曲」の時間が欲しくてバンドの音楽活動をやめ、新設のジョン・Ｆ・ケネディ高校の音楽教師になります。

いつかは自分の夢である作曲家として成功し、富と名声を得たいと望む一方で、赴任した高校の生徒や同僚たちと時にはぶつかり合うこともしばしば。教壇に立ってみても生徒は無関心。オーケストラをやらせてみてもハーモニーとは程遠い演奏。そんな生徒たちに音楽の素晴らしさを伝え、彼らの心を少しでも豊かにすることに奮闘します。音楽の楽しさを教え続けるホランドの静かな情熱をドレイファスは繊細に演じています。

写真の仕事で家計を助けながら、夫を温かく見守る妻のアイリス（グレン・ヘドリー）との間に、息子がのコールが生まれます。もちろん息子にも音楽の素晴らしさ伝えたかったホランドではありますが、皮肉にも息子コールは先天性の聴覚障害を抱えており、ホランドは深い悲しみに暮れます。

ホランド夫妻は息子を聴覚特別支援学校に入れますが、妻アイリスの息子の教育に熱心に取り組む傍ら、ホランドは現実から目をそらすように仕事に没頭します。しかし、息子コールが物心を持ち始めた頃に、彼から「耳の不自由な自分に音楽が分かるまいと父さんは思っている」と非難され、我にかえったホランドは、聴覚障害者のためのコンサートに取り組む。そのコンサートで父親ホランドは息子のためにジョン・レノンの『Beautiful Boy』を手話つきで歌うのだった。教師としてのホランドだけでなく、障害を抱える息子を持つ父親としてのホランドとその家族との葛藤も「陽のあたる教室」では描かれています。

舞台は高校に戻り、時は1995年。教育予算削減の関係で音楽の授業は学校側からカットされ、ホランドは辞職へと追いやられます。学校を引退する当日、過去30年間の彼を慕う教え子たちが学校の講堂を埋め尽くすほどに集まりました。ホランドが長い時間と自分の人生をかけて作り上げてきた交響曲は講堂をいっぱいにした彼の教え子たちが演奏することにやって完成します。涙なしには見ることができないエンディングです。

何をもって成功とするかは、打ち込んだものがどの様に花開くかで、その真価が問われるのだと本作は観客の心に訴えています。

「陽のあたる教室」は30年間音楽教育に情熱を注いだ高校教師「ホランド」の半生を描いたヒューマンドラマですが、教師として奮闘するホランドと障害を抱える息子を持つ父親のホランドの両面が繊細かつ、コメディータッチに描かれています。音楽と実写を織り交ぜながら時代を描写するこの作品は映像作品としてだけでなく、魅力のあるポイントがたくさん詰まった作品です。

教育委員会が予算削減を決定し、音楽、美術、そして演劇の授業の全面カットが決まります。公聴会でひな壇に座る委員たちに、ホランドは音楽教育の重要性を訴え食って掛かる場面があります。そこで、「ベストは尽くした」と予算逼迫を言い訳する委員に対し、ホランドは

あなた達の言う最善では不十分だ(Your best is not good enough)

と訴えかけます。これは、ホランドの妻アイリスが障害を抱える息子に向き合わないホランドに、かつて言った言葉です。

映画で描かれる主人公の妻は物語の中で添え物の様に扱われる事が多いですが、本作は妻アイリスがホランドの人生において重要な支柱であり、夫婦や家族の在り方を丹念に描いています。

また、ホランドの送別会に駆けつけたラング知事が贈る言葉を述べるシーンは、物語の最大の見どころです。彼女は才能溢れる一家に生まれ、何か得意技を習得しようと必死にクラリネットを練習するが上手く行かず、かつてホランドが時間外に個人指導した生徒です。ホランドが夢であった音楽家としては名を成さなかったことに触れた後、続ける彼女の言葉、

「私たちがあなたの交響曲であり、そのメロディや音符なのです。私たちはあなたの人生における音楽なのです(We are your symphony, Mr. Hollnad. We are the melodies and the notes of your opus. We are the music of your life.)

という言葉は、ホランドが人生をかけて情熱を捧げてきた教え子たちへの音楽教育が花開く感動的な名場面です。

ちなみに、「陽のあたる教室」の原作は、「Mr. Holland’s Opus.(ホランド氏の作品)」です。ホランドが人生をかけて作り上げた「交響曲」を目と耳でいっぱいに感じてみてください。

実は、劇中のピアノ演奏は全てホランド役を演じるドレイファス自身のものです。また、本作の音楽を担当したニューヨーク出身の音楽家マイケル・ケイメンは、作品のストーリーに大変共感し、ドレイファスと共に「ホランド氏の作品財団」を立ち上げ、2016年時点で2千万ドル以上に相当する楽器を1400学校の児童へ寄付し、音楽教育の促進に役立てているという、放映後の実話も映画化されるような心温まるストーリがあるのです。f

主演役のドレイファスは、『ジョーズ』や『未知との遭遇』等大ヒット映画に出演し、29歳の時に『グッバイ・ガール』でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、若くして名声と富を獲得しましたが、後に長く低迷期を過ごしています。『陽のあたる教室』は多くの観客と批評家から支持を集め、ドレイファスの演技力が再認識された彼の見事なカムバック映画であることも、作品の伝えるメッセージを際立たせるようなストーリーですね。

感動する洋画「陽のあたる教室」のまとめ

いかがでしたでしょうか？洋画「陽のあたる教室」はホランドの半生を通して、教師と生徒、夫と妻、父親と息子それぞれの間に生まれる絆、そして、音楽の素晴らしさを存分に感じることが出来る、ハートフルで魅力的な作品です。心にじんわりくる洋画ですので、ぜひご覧になってください！