【株 初心者必見!】「EPS」の一歩進んだ解釈の仕方!

【株 初心者必見!】「EPS」の一歩進んだ解釈の仕方!

株取引を始めるとき、利益をあげるために、様々なサイトや本を参考にしたり、セミナーに参加するのではないでしょうか。勉強をするうえで最低限の知識を学ぶことは悪くないことですが、8割の人が損をするのが株取引になります。教科書の知識だけでは利益をあげることは難しいのが現実です。

では株取引で利益をあげる人は、教科書で得られる知識以外にどのような知識をもっているのでしょうか。ここでは株式会社を評価する3つの要素「安定性」と「成長性」と「収益性」の1つ、「成長性」を判断するうえで重要、かつ企業が一番気にする「赤字 / 黒字」に関係する指標の「EPS(1株当たり純利益)」について、どのように捉えるべきなのかを紹介します。

EPS(株価収益率)を教科書ではこう説明している

  • EPS=当期純利益 ÷ 発行済株式数

EPSは、Earnings Per Shareの略称で、イー・ピー・エスと読みます。単位は「円」。計算式通り、1株当たりの純利益になります。EPSがプラスの時は当期の純利益がプラス(=ある)ことになるため「黒字」であり、逆にEPSがマイナスの時は当期の純利益がマイナス(=ない)ことになるため「赤字」ということがわかります。

多くの教科書は、『EPSが増加する=株価が上昇する』とか、『多くの投資家が注目している指標』などと紹介されています。

教科書の判断基準は正しいのか

答えは「間違ってはいない」ですが、情報が不足しております。EPSの増減をみるだけでは株価が上昇下降を読み取ることができません。

EPSの推移を見ることで、企業が過去どれくらいの利益を上げていたかが明確にわかるので、企業の成長や衰退を把握することができます。そのため、投資家(株主)が投資すべきかどうか判断する最も重要な指標の一つです。

しかし、『EPSがなぜ上下したのか』ということを理解しないと、痛い目にあうことが多くあります。その見方を教科書から知識を得ることができません。ここから、EPSの様々な見方を紹介していきます。

EPSの一歩進んだ解釈の仕方

EPSの利用方法は?

EPSが上下するもっとも多い理由

EPSが上下する理由として最も多いのが、売上が増加した減少したという営業成績に紐づくことです。つまり、売上も増加し、経常利益も増加し、EPSも増加している場合などが該当します。この場合は教科書通り、『EPSが増加する=株価が上昇する』に当てはまることが非常に多く、セオリー通りの解釈をして問題ないでしょう。

無理ある経営努力は長続きしない

次に、売上が増加していないのに、EPSが増加しているとき。この場合は要注意です。何かを削減して、利益を維持している場合が非常に多くあります。経営努力のたまものですが、長続きはしません。大概はその後、EPSが伸び悩むケースがほとんどです。株式(=株)の『売り時』といってもいいでしょう。

企業の勝負所

最後に一番判断が難しいケースを紹介します。それは売上は維持もしくは増加しているが、EPSが減少する場合です。『EPSが減少している=純利益が減っている=株価が下降する』と教科書には書いてあります。確かに、このケースは一時的に株価が減少するケースが非常に多いです。しかしその後、株価が復活する(上昇する)ケースも非常に多くあります。なぜ復活するのか。EPSが減少した理由を分解することで判断することができます。

営業、マーケティングへの投資

まず、売上を増加させるため、営業やマーケティングなどに費用を投資した結果、EPSが減少した場合、2通りの判断ができます。

1つ目の判断として、商品をもっと知ってもらうためや、継続して利用が見込めるため、いわば「先行投資」という意味を含んだ投資の場合、EPSと株価は復活する可能性があります。来期以降、営業やマーケティング費用を押さえて売上を維持もしくは増加できそうであれば、EPSが復活する可能性が非常に高く、EPSが減少し一時的に株価が減少しても、株式の『買い時』と判断することができます。

しかし、2つ目の判断として、売上が減少するのが嫌で、原資を使い営業やマーケティングなどに費用を使っている場合、EPSと株価は復活する可能性が少ないため、『売り時』と判断できます。この場合はいずれ破たんする可能性が高いので要注意です。

設備への投資

また、企業が利益を拡大するために何が必要かというと、設備投資して新たな生産ラインを増築したり、新商品を開発したり、利益を度外視した投資が必要になることが多々です。そういった場合、設備投資や開発費用に「先行投資」することになり、一時的にEPSが減少します。この場合も2通りの判断ができます。どのように判断するかというと、「先行投資」した結果、売上がどれくらい伸びたかという内容をチェックし、費用に見合った分だけ売上を増加させることができていれば『買い時』、そうでない場合『売り時』と判断できるでしょう。

全体的にEPSが下がれば、一時的に株価が下がることはほとんどなので、いったん株式を売却してしまい、その後買い戻すかどうか判断するのが一番の得策といえるでしょう。

最後に確認!これを見過ごすと痛い目にあってしまう

最後に確認しなければならないのが、投資する企業が本当に信頼できるかどうかです。いくらEPSが減少した理由を「先行投資」といっていても、本当にその内容が信じれるのかどうかです。

企業が戦略を発表して守れないことはよくあること。そうなってしまうと、EPSが復活せず、株価はさらに下がってしまいます。この辺りの確認もできないと痛い目にあうことがしばしばあるので、気をつけましょう。

情報の見分け方は「『口だけ企業のIR』にだまされるな!」をぜひ参照ください。

株取引で利益をあげる人の『EPS 利用方法』

まとめとして、株式投資で利益をあげる人の動向をまとめました。利益をあげる人の中でも様々なスタイルがあると思いますが、EPSに関わる共通したルールは以下になります。

  • 売上が増加、経常利益も増加、EPSも増加、これはセオリー通り『買い時』
  • 売上が維持or減少、EPSが増加、経営努力は認めるが、長続きしないことが多いので『売り時』
  • 売上が維持or増加、EPSが減少、何に投資しているかを見極め、『買い時 / 売り時』を判断

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