【株式投資の教科書】投資、出資、融資の違いを説明できますか?

【株式投資の教科書】投資、出資、融資の違いを説明できますか?

株式投資を始めたい人や初心者の方だけではなく、株式に興味はあるけど何も知らない、何もわからない人でもわかるように、株式の仕組みや言葉を紹介します。

今回は株式投資の「投資」の意味を説明できるように、「投資」と「出資」と「融資」の違いについて、簡単に説明します。

投資とは?

まず、投資とは「利益を得る目的で事業などに資金を出すこと」とあります。つまり、見返り目的で資金を出すことを投資といいます。

次に、出資と融資について。出資とは、「株式などを取得する形で、資金を提供すること」とあります。融資とは、「資金を貸すこと」とあります。

投資とは「資金を出す」ことなので、出資も融資も意味的に投資に含まれます。出資も融資も、資金を出す側から見れば同じ「投資」となります。

投資というのはすごく広い意味をもっているため、次の図のようなイメージを持つとよいでしょう。

投資、融資、出資の関係

出資と融資の違いは?

同じ投資に含まれる出資と融資ですが、意味は全然異なります。

「資金を提供し見返りを求める」のが出資、「資金を貸し見返りを求める」のが融資になります。投資家から見れば、出資が株式投資、融資は債券投資になります。投資される企業から見れば、出資は資本、融資は負債になります。

出資とは

「投資家」と「出資を受ける企業」の関係

なぜ、投資家は出資するのか、また企業は出資を受けるのか。答えは簡単です。それぞれメリットがあるからです。何の見返りもなくお金を、あげたりもらったりするわけがありません。

メリット

ではどのようなメリットがあるのでしょうか。株式投資の場合、投資家が株式を購入(=出資)することで、配当金や議決権(経営への参加)を得ることが可能になります。事業が成長や成功したときは大きな配当金を得ることもできますし、成長したら株式を売却してしまえば出資額より大きなお金が戻ってくることもあります。また株式の保有割合では役員にも代表取締役にもなれ、役員会議で経営に参加することができます。議決権に関しては、詳しくは「株式会社を乗っ取る方法!『株主構成』に注目!」を参考ください。

投資家にとって注意が必要なのが、出資した資金は必ず戻ってくるわけではないことです。上場している企業への出資の場合は、大量に株式を保有していたり企業が倒産しない限りは証券会社を通して簡単に株式を売却することは可能です。しかし、上場していない企業へ出資する場合、株式を企業より購入した後、都合よい時に企業に株式を売却することは、基本的にできません。企業が株式の買い取りに応じた場合は可能です。

逆に、企業が出資を受けるメリットは、「返済の必要がない資金をもらう」ことです。負債のように金利を払う必要がなければ、最悪倒産して踏み倒すことになっても問題ありません。企業として、非常に都合のよい資金を手に入れることになります。

デメリット

ではどのようなデメリットがあるのでしょうか。それは、出資を受けることは投資家に株式を渡すことになり、株主総会の「議決権」を与えることになります。つまり、投資家に経営権を与えることになり、割合によっては会社を乗っ取られたりします。また配当金等を求められ、売上の一部を投資家に分配する必要が生じます。

うまく事業が回ればWinWinな関係を築けますが、事業がうまくいかない場合はお互い損をする、「投資家」と「出資を受ける企業」はまさにお互いメリットとデメリットを理解し一蓮托生の関係となります。

融資とは

融資は、基本的に資金を貸すため、最終的には資金が返ってきます。出資と比べると、投資家にとっては安全な投資であり、企業にとっては借金を背負うためリスクがあります。

投資家にとっては安全な投資になるため、非常に安定した資金運用ができます。出資の株式投資に対し、融資は「債券の購入」がそれに当たり、国債や社債などの債権を購入し、期間中は利息を受け取り、最終的には満期に投資元本が返済されます。また、「銀行預金」も銀行に資金を貸して、銀行から利息を受け取るため、融資にあたります。

逆に、企業が融資を受けた場合、毎月借りた金額の「元本の一部」と「利息(金利)」を返済していくことになります。もちろん、元本がなくなるまでは返済し続ける必要もあるし、利息もかかり続けます。個人がローンをするのとほとんど変わらない仕組みです。もちろん利息や借りる金額は、企業の信用力や資本金、担保の有無などで大きく変わります。ちなみに担保があるかないかで利息が変わる例として、無担保であるカードローンは利息が高く、家や土地が担保とされる住宅ローンは利息が安くなるのが、わかりやすい例となります。

出資を受けることに比べたら、元本も利息も返済する必要がある融資は、企業にとってあまりメリットがないように見えます。しかし、融資には大きなメリットがあります。投資家に株式を渡す必要がなく、経営権を与えずに済みます。会社を乗っ取られたりする心配もなく、配当金を出す必要もありません。

まとめ

  • 出資と融資は、投資の手法の一つ
  • 出資と融資は、大きく意味が異なる
  • 出資を受けた企業は資金を返す必要はない
  • 出資した投資家は、配当金をもらえたり企業の経営に参加できたりする
    • ※出資した金額により得られる権限が異なる
  • 融資を受けた企業は、必ず資金と利息(金利)を返す必要がある
  • 融資した投資家は、利息をもらえ、最終的には元本も全て戻ってくる

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