【株式投資の教科書】IPOの当選確率を少しでも上げる方法
株式投資を始めたい人や初心者の方だけではなく、株式に興味はあるけど何も知らない、何もわからない人でもわかるように、株式の仕組みや言葉を紹介します。
今回はやらなきゃ損とも言えるほど、お得な投資手段「IPO投資」で必須とも言える「IPO抽選の当選確率を上げる方法」を紹介します。
「IPO投資」ってなに?
まず、IPO投資がわからない方のため、簡単に紹介しましょう。IPOとは、Initial Public Offeringの略語で、日本語では「新規公開株」や「新規上場株式」などと呼ばれています。簡単に説明すると、証券取引所に上場することで、誰でも株取引をできるようにすることを「IPO」と言います。
また、IPO投資とは、上場する前に株式を取得し、上場日に初値で売却してしまうことをいいます。実はIPO投資は非常に勝ちやすいことから、初心者からベテラン投資家まで万人に人気があります。詳しくは「IPO投資はやらなきゃ損!」を参照ください。
しかし、上場する前にIPO(新規公開株)を手に入れるには、証券会社ごとのルールに従いIPO購入の申し込み(ブックビルディング)を行い、抽選に当選する必要があります。そして、この抽選に当選する確率が低いため、投資家はいかにこの抽選に当選するかを日々工夫しています。
では、IPO投資の抽選の効率を上げる方法を紹介します。
主幹事となる証券会社から申し込もう!
IPOを仕切る証券会社を「主幹事」と言います。主幹事からIPOを割り当てられ、IPO投資を可能にする証券会社を「平幹事」と言います。ここで知っておく必要があるのは、主幹事の証券会社の取扱いIPO数(新規公開株数)が一番多いことです。主幹事の証券会社が平幹事の証券会社へIPOを割り当てるため、とうぜん主幹事の取扱うIPO数が一番多くなります。
抽選に当選する確率は、取扱うIPO数が多いほど高くなるため、主幹事の証券会社の抽選が一番当選しやすくなります。どれくらい確率が異なるかというと、「10倍〜50倍」ほど確率が変わってくると言われています。
- 平幹事の場合の当選確率
- 小型IPO 0.1~0.5%程度
- 大型IPO 5~10%程度
- 主幹事の場合の当選確率
- 小型IPO 5~10%程度
- 大型IPO 50%程度
そのため主幹事の証券会社からIPOの購入申し込み(ブックビルディング)を行うことで、抽選の当選率をあげることができます。また主幹事となる証券会社のグループ会社も当然IPOの割り当てが多くなるため、IPOの抽選の当選率が高くなることも覚えておきましょう。例として、「カブドットコム証券」は「三菱UFJモルガンスタンレー証券」のグループ会社であるため、「三菱UFJモルガンスタンレー証券」が主幹事であるIPOは当選確率が高くなります。
可能な限り多くの証券会社を利用できるようにしよう!
前述したように、IPOを仕切る主幹事の証券会社から申し込む(ブックビルディング)ことで、IPOの当選確率が高くなります。どの証券会社が主幹事になっても、主幹事の証券会社から申し込める(ブックビルディングできる)ように準備しておく必要があります。
可能な限り多くの証券会社を利用できるようにするには、資金はそこまで必要ありません。しかし、証券会社により、資金が必要になるタイミングが異なり、大きく分けて3つがあります。
- 資金が必要になるタイミング
- 需要申告時に必要
- 大和証券
- SMBC日興証券
- みずほ証券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- 東海東京証券
- マネックス証券
- カブドットコム証券
- エイチ・エス証券
- 楽天証券
- 抽選実施時に必要
- SBI証券
- 松井証券
- 購入申込時に必要
- 野村證券
- 岡三オンライン証券
- いちよし証券
- ライブスター証券
このように購入申込より前に資金が必要になる証券会社では、IPOに申し込み(ブックビルディング)するために資金が必要になります。大きな資産を持つ投資家であれば、すべての証券会社の口座にお金を入金し準備することは可能ですが、一般の投資家がすべての証券会社に入金することは資金面で少し難しい現状があります。そのため申請の度、口座から口座へ資金を移動する必要があります。
IPO投資を行うにはそれぞれの証券会社で「いつ資金が必要になるか」を把握し、面倒かもしれませんが都度資金を用意する(別口座から移動する)必要があることを理解しておきましょう。
各証券会社の特徴を理解しよう
まずは抽選を平等に受けるため、ネット証券からの申し込み(ブックビルディング)を行う必要があります。ネットでの株取引が主流となった現在は、総合証券から申し込む投資家は少ないですが、総合証券の場合はとても平等とはいえず、「お得意様」へIPOの割り当てを優先させることが多くあります。
次に、ネット証券の特徴を理解しましょう。注目すべきは、次の2点です。
- 平等抽選
- 1人1票
平等抽選とは言葉通り、「お得意様」関係なく、平等に抽選が行われることです。また、1人1票とは、資金が多い投資家がたくさん申請できるわけではなく、資金力に関係なく1人1票の申し込み(ブックビルディング)が可能ということです。
つまり、「平等抽選 かつ 1人1票」という抽選方法を取っている証券会社は資金力やコネ(お得意様)などに関係なく、完全平等に抽選されるということになります。ライブスター証券は「平等抽選 かつ 1人1票」を取っている数少ない証券会社で、一般の投資家にとってはIPO投資がもっとも平等にできる証券会社と言えます。
- 平等抽選
- 岡三オンライン証券
- 1人1票
- カブドットコム証券
- マネックス証券
- SMBC日興証券
- 平等抽選 かつ 1人1票
- ライブスター証券
また「平等抽選」や「1人1票」ではなくとも、ユニークでチャンスのある証券会社はあります。
SBI証券
主幹事を請け負う数も多いSBI証券は、IPOの抽選にハズレてもIPOチャレンジポイント獲得(1ポイント)でき、そのポイントを貯めると抽選の当選率が高くなるという方針を取っています。
楽天証券
楽天証券での取引が多いほど抽選の当選率が高くなるという方針を取っています。「過去6か月間における月間平均手数料が1万5千円以上」の投資家であれば「2倍」の当選率になり、 「過去6か月間における月間平均手数料が10万円以上」の投資家であれば「5倍」の当選率になります。デイトレードを主流とする投資家に有利な証券会社と言えるでしょう。
また、申し込んだ株数に比例して当選率がアップする方針も取っており、資金が多い投資家に取っても有利な証券会社になります。
まとめ
- 可能な限り多くの証券会社を利用できるようにして、主幹事の証券会社からIPOの購入申し込みを行うことで当選確率を高くすることができる
- 証券会社の特徴を理解して、自分の資金や条件にあった証券会社が主幹事のIPOを優先する
- IPO投資でIPOの当選率を上げる方法は地道な手段が多いため、当たり前のことを当たり前のように実施しよう
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