【ハウルの動く城】魅力や裏設定、トリビアを紹介|ジブリ人気投票も!
「ハウルの動く城」とは
2004年11月20日公開。宮崎駿の長編映画第9作。「魔女の宅急便」以来の15年ぶりに原作が宮崎駿ではない作品になります。「魔女の宅急便」のときもそうでしたが、宮崎駿が原作ではない映画は必ず監督の交代があり、後任で宮崎駿が監督になっています。実は「ハウルの動く城」の原作の小説の設定が様々な箇所で使われているため、小説を読まずに見るのと小説を読んで見るのでは、だいぶ印象が変わる作品になります。物語の前半は比較的原作の小説に準じていますが、後半は原作の小説にない戦争の設定などが付け加えられるなど、全く違った展開を演出しています。原作者のジョーンズからも『宮崎駿は私が執筆したときと同じ精神で映画を作った』と最高の評価をあたえました。
興行収入は196億円、1,500万人と大ヒットを記録しています。「千と千尋の神隠し」に次ぐジブリ史上第2位の記録を残しています。2000年以降は鈴木敏夫のプロデュース力が神の領域になり、公開すれば興行収入100億円が当たり前という恐ろしい状況が続いています。
「ハウルの動く城」の制作秘話
宮崎駿はいいます。『一番、自分の中に棘のようにのこっているのは、ハウルの動く城です』と。どういう意味かと問われると『ゲームの世界をドラマにしようとした結果、本当に格闘しました』と答え、小説の世界を表現することが非常に難しかったと遠回しにいっています。この「ハウルの動く城」を通して、キャッチコピーにもあった「生きる楽しさ」、つまり「この世は生きるに値するんだ」ということを、宮崎駿は子供達に伝えたかったそうです。自分に自信を持てない主人公ソフィーですが、そんなソフィーにも長所はたくさんあり、若かろうが、おばあちゃんだろうが生きる楽しさがあることを映画を通して伝えたかったのでしょう。
また鈴木敏夫のプロディースも「ハウルの動く城」ではかなり異なっています。一番変わったのは宣伝戦略になり、『宣伝をしない宣伝』という戦略をとりました。これは、『最近の洋映画の宣伝が事前にほとんどの情報をCMや紹介記事で見せてしまい消費していることで、観客は事前に観てしまった様な気分になり、映画館に足を運ばなくなったのではないか』と仮説を立てたためです。この戦略に沿って、宣伝はほとんどせず、地方営業もせず、宮崎駿がストーリーを語ることもせず、予告もせず。しかし、ハウルの声優にSMAPの「木村拓哉」を起用するなど話題作りにはしっかりと実施しています。この絶妙なプロディースを鈴木敏夫は難なくやり遂げ、結果興行収入は196億円、1,500万人と大ヒット映画になりました。
「ハウルの動く城」の概要
帽子屋の18歳の女の子「ソフィー」は、兵隊に絡まれているところを、魔法使いの「ハウル」に助けられます。しかし、その後ハウルを追っていた魔女に襲われ、魔女の呪いをかけられ老婆に姿を変えられてしまいます。元の生活ができなくなり街を出たソフィーは、荒地で「カカシ」を助けます。カカシはお礼に「ハウルの動く城」を連れてきます。中には火の悪魔「カルシファー」がいて、ソフィーはそのまま城に住むことになります。隣国との戦争に王からハウルは協力を求められますが言うことを聞きません。王に仕える魔法使いの「サリマン」はハウルの師匠でハウルを溺愛していたため、ハウルが悪魔と取引しサリマンの元を去ったことを悲しんでいました。
そんなサリマンに王からの要求を断るため、ハウルはソフィと共に面会しましたが、結局協力しないハウルとは喧嘩別れしてしまい、ハウルはそのまま国とサリマンから狙われ続けます。ハウルはサリマンから隠れるため、城の引越しをします。しかし、戦争は拡大し、町は空襲を受け、ハウルはソフィーを守るため戦いに行ってしまいます。ソフィーはハウルを思い助けに行くため、再び城の引越し(大移動)を試みます。しかしそのとき、城の動力源のカルシファーに水がかかってしまい城が崩壊します。崩壊した城の扉はハウルの魔力が残っており、ハウルの幼少時代につながっていました。幼少時代のハウルが流星を飲み込み、胸から火に包まれた心臓(カルシファー)を取り出すのを見たソフィーは、ハウルに『きっと行くから未来で待ってて』と叫びながら元の世界に帰ります。元の世界では、戦争を終わらせるため、ハウルが戦い、ボロボロになっていました。ソフィーは自分の叫んだ内容を受け、ずっと待ってくれていたハウルの気持ちに気づき、なんて自分が愚かだったのかと心を解放し呪いを解き少女の容姿に戻ります。そして、ハウルとカルシファーを救うため、心臓(カルシファー)をハウルの元にもどします。そして、ハウルとカルシファーは…
「ハウルの動く城」のトリビア・裏設定
カルシファーは宮崎駿が書いた!
炎の悪魔のカルシファー。ハウルと契約し城の原動力としてエネルギーを供給する代わりにハウルの心臓をもらっています。つまり、ハウルとは一心同体。そんな物語の重要なキャラクターの表現にもっともこだわった宮崎駿は、思い描く『メラメラ感』がなかなか表現できないスタッフに対し、『俺が書く』といって、全て一人で仕上げてしまいました。
1代目監督は「細田守」だった!!
「時をかける少女」、「サマーウォーズ」などで知られる映画巨匠「細田守」。実は2000年に東映アニメーションよりスタジオジブリに出向し、「ハウルの動く城」の監督として制作を始めていました。しかし、母親が病気で倒れたこともあり、制作進行が行き詰まり2002年に制作が中止。その後宮崎駿に監督が引き継がれました。ある説では『ジブリとの意見の衝突』が原因で結果的に「ハウルの動く城」から外されたともいわれています。
宮崎駿は意外と締め切り厳守!!
実は宮崎駿は締め切りには厳しく一度も公開を延期したことはありませんでした。しかし「ハウルの動く城」では、制作遅延や上映時間の増加が原因で初めて公開を延期することになりました。
城が動くのには理由があった?
なんで「ハウルの動く城」では城が動いているのでしょうか。疑問に思う人も多いとおもいますが、スタジオジブリの映画では、『ハウルの城が動く理由』が明確に述べられていません。実は小説にその事実が述べられていました。実はハウルが城を動かす理由が明確に描かれており、その理由は次になります。
- ハウルが手を出した美女たちから逃げるため
かなり明確でわかりやすい理由になります。ハウルは色男なのは映画も原作の小説も同じなのですが、原作の小説では多くの美女たちを口説き落としています。前述した通り『浮気性』のため、様々な人々から恨みを買ってしまい、そこから逃げるために城を動かしています。
とはいえ、映画の描写を見る限り、「ハウル」たちが戦争から逃げるため、また師匠の「サリマン」から逃げるため、城を動かしていると解釈することもできます。師匠のサリマン自身が戦争と大きく関わっているため、実際はハウルは『戦争から逃げている』と解釈しても問題ないでしょう。
宮崎駿はどちらに解釈しても大丈夫なように映画を作ったのでしょう。
- 城が動く理由の詳細はこちらから!
- 【ハウルの動く城】城が動く理由を知っていますか?
若き頃のハウルが登場している!!
サリマンの世話をしている金髪の少年たちは、みんな同じ顔をしていることに注目してください。実はこの少年たちはサリマンが魔法で作り出した、少年の頃のハウルなのです。サリマンはハウルを溺愛しており、従順だった頃の少年ハウルをいつまでもそばにいてほしかったのです。
ソフィーは『命を吹き込む』魔法が使える
小説ではソフィーは『命を吹き込む』魔法が使える設定が明記されています。実は映画でも魔法を使っていると思われるシーンがあります。倒れていたカカシのカブを助けたり、契約を破り死ぬ運命だったカルシファーとハウルを助けたり。心臓がないハウルだからこそ、命を吹き込む魔法が使えるソフィーに惹かれたのではないのでしょうか。
- ソフィーが魔法使い?詳細はこちらから!
- 【ハウルの動く城】ソフィーは魔法使い?ハウルの裏設定として原作設定が使われていた!
ハウルとカルシファーは相思相愛
小説でカルシファーは「あのときは二人とも、そんな契約をしたらどうなっちまうか、わかってなかった。おいらは助けてもらったお礼がしたかったし、ハウルの方はおいらが気の毒だと思ってくれただけだもん。」と語っているシーンがあります。そう、ハウルは地上に降りてすぐに死んでしまう星の子を気の毒に思い生を与え、契約を結んだのです。しかし、運命は残酷なことに、カルシファーはハウルと契約することで生を得ますが、同時に契約者に憑く悪魔となるしかないのです。
ハウルは我慢強い男!『やぁやぁごめんごめん、探したよ』の意味は?
ハウルが一番最初にソフィーにかけた声、『やぁやぁごめんごめん、探したよ』。いたって話の流れからすると、普通に流してしまうこの言葉ですが、深く理解すると相当すごい伏線が隠されています。
ソフィーがカルシファーとの契約内容を知るため、ハウルの過去を覗くシーンがあります。その時、すぐに死んでしまう星の子の命を救うため、契約を結ぶ優しい少年ハウルに向かい、『私はソフィー、待ってて、私、きっと行くから、未来で待ってて!』と叫びます。これを聞いたハウル少年が次にソフィーに会うのが、映画の始まりのシーンになります。そうです。少年ハウルはソフィーの言葉を信じて待っており、そして大人になってようやくソフィーに会え、『やぁやぁごめんごめん、探したよ』と声をかけたのでした。とっても深い意味が込められている、宮崎駿の演出であることがわかります。
- ジブリ史上最大級のハウルの伏線の詳細はこちらから!
- 【ハウルの動く城】ジブリ史上最高の伏線とは?「探したよ」には意味があった!?
「ハウルの動く城」の魅力・裏設定を大公開!ハウルのトリビアが満載!のまとめ
いかがでしたか?「ハウルの動く城」の魅力やトリビアをまとめました。この記事の内容を読んでから改めて「ハウルの動く城」を見ると新しい発見があることでしょう。
最後にお待ちかねのアンケートの結果の発表です。
宮崎駿アニメ映画作品の人気ランキング!
宮崎駿監督のアニメ映画で好きな作品は?のアンケート
ルパン三世 カリオストロの城
風の谷のナウシカ
天空の城ラピュタ
となりのトトロ
魔女の宅急便
紅の豚
耳をすませば
もののけ姫
千と千尋の神隠し
ハウルの動く城
崖の上のポニョ
風立ちぬ
まだまだ気になる宮崎駿の監督作品の人気アンケートを取ってます!ぜひ協力ください♪
宮崎駿監督のアニメ映画で好きな作品は?のアンケート
ルパン三世 カリオストロの城
風の谷のナウシカ
天空の城ラピュタ
となりのトトロ
魔女の宅急便
紅の豚
耳をすませば
もののけ姫
千と千尋の神隠し
ハウルの動く城
崖の上のポニョ
風立ちぬ
コメントを投稿する
投稿されたコメント
こんな伏線があったのびっくりです!
小説見てからも1回映画見てみます!
こんな伏線があったのびっくりです!
小説見てからも1回映画見てみます!