【風立ちぬ】魅力や裏設定・トリビアを紹介|ジブリ人気投票も!
「風立ちぬ」とは
2013年7月20日公開。宮崎駿の長編映画第11作。宮崎駿が戦争について、空想の戦争ではなく、実際の戦争について初めて表現した作品になります。さらに、実在した人間(堀越二郎)をモデルとするのも初めてで、従来の宮崎駿の表現方法とは大きく異なります。また、宮崎駿は本作をもって、長編アニメ会から引退を宣言。「もののけ姫」の時のように、いつ引退宣言が撤回されるのだろうかと期待されていました。案の定、2017年5月引退宣言を撤回。宮崎駿の新作制作が発表されました。
興行収入的には、内容が大人向けなこともあり前作の「崖の上のポニョ」には及びませんでしたが、それでも120億円を超え十分大ヒットしたといえます。高畑勲が監督したスタジオジブリの「かぐや姫の物語」と同日公開を予定して制作を進めていましたが、案の定、高畑勲の進行が遅れてしまい、「風立ちぬ」のみ先行公開されました。
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宮崎駿監督のアニメ映画で好きな作品は?のアンケート
ルパン三世 カリオストロの城
風の谷のナウシカ
天空の城ラピュタ
となりのトトロ
魔女の宅急便
紅の豚
耳をすませば
もののけ姫
千と千尋の神隠し
ハウルの動く城
崖の上のポニョ
風立ちぬ
「風立ちぬ」の制作秘話
原作は宮崎駿の漫画
宮崎駿は前作の制作が完了したのち、「モデルグラフィックス」で漫画の連載を開始しました。それが映画「風立ちぬ」の原作になります。「風の谷のナウシカ」の時のような映画化の予定は特になく、趣味で書き始めたものと宮崎駿は語っています。たしかに『アニメーション映画は子供が見るもの』という信念を持つ宮崎駿であるため、大人向けに書いていた漫画「風立ちぬ」は本当に映画化するつもりはなかったのでしょう。
宮崎駿初の史実に基づいた映画
しかし、今まで宮崎駿が映画化したことがない『史実に基づいた戦争の話』、そこに目をつけたのが名プロデューサーの鈴木敏夫でした。『どうして僕が作りたかったのか。それは宮崎駿が戦争に対して、どういう考えを持っているか、知りたかっただけなのです。』と鈴木敏夫は述べています。宮崎駿が作品を通して主張する「戦争と差別を憎み、平和を希求する精神」、そういった主張をする宮崎駿がいったいリアルな戦争をどのように捉えていたのか、鈴木敏夫はどうしても知りたかったのでしょう。
宮崎駿は飛行機や戦闘機の類は大好きですが戦争のことは大嫌い、つまり、趣味としては兵器、しかし思想的には反戦。その矛盾を抱えながら、戦争をどのように表現するのか、鈴木敏夫の個人的な興味から映画化の企画が始まりました。
鈴木敏夫の説得で映画化!
さっそく宮崎駿に映画化を唆しますが、『アニメーション映画は子供が見るもの』という信念を貫く宮崎駿は鈴木敏夫の申し出を断ります。しかし、30年以上の付き合いのため、鈴木敏夫はどうすれば宮崎駿がうなずくか全てお見通しでした。しっかりと、宮崎駿の矛盾を指摘し『矛盾に対する自分の答えを、宮崎駿はそろそろ出すべき』と宮崎駿を説得し映画化が決まりました。
「風立ちぬ」の概要
「風立ちぬ」のトリビア・裏設定
原作漫画「風立ちぬ」では登場人物は豚
宮崎駿が書いた原作漫画「風立ちぬ」では、ヒロイン菜穂子を除いたすべての登場人物がブタとして描かれています。しかし、映画では全てリアルな人間の姿で描かれました。宮崎駿のアニメーション映画では空想の類やもののけの類が出てこない初めての作品になります。
映画タイトルに『の』がない
宮崎駿の長編アニメーションのタイトルには全て『の』が付いています。とくに「もののけ姫」のときは、「アシタカ聶記」というタイトルで行くはずでしたが、鈴木敏夫が『の』が付くタイトルへの変更を強行しました。
- ルパン三世 カリオストロの城
- 風の谷のナウシカ
- 天空の城ラピュタ
- となりのトトロ
- 魔女の宅急便
- 紅の豚
- もののけ姫
- 千と千尋の神隠し
- ハウルの動く城
- 崖の上のポニョ
理由は諸説ありますが、宮崎駿の最後の長編アニメーション作品だからという説が一番有力になります。ただ2017年5月に新作制作の発表されたので最後の作品とはなりませんでした。また高畑勲の全ての作品に『ほ』が付いていましたが、同時公開予定の「かぐや姫」には『ほ』が付いていません。これも高畑監督の最後の作品になる可能性が非常に高いからという説が有力になります。
堀越二郎の上司の「黒川」は宮崎駿が投影されている
黒川のモデルが宮崎駿として描かれたわけではありませんが、制作が進むにつれ、宮崎駿にそっくりなキャラクターになってしまったといいます。実際に宮崎駿自身が、黒川の顔や仕草発言を見て『俺だな』や『黒川の声優をやりたくなっちゃった』といった発言をしています。
「来て」と「生きて」
「風立ちぬ」のラストシーンは、宮崎駿が一番最初に考えた内容と映画化された内容とで、大きく異なることはご存知でしょうか。どのように違うかというと、ラストシーンでヒロイン「菜穂子」の『生きて』とセリフが、もともとは『来て』というセリフだったそうです。主人公「二郎」が亡くなった菜穂子のいる世界(天国)に来てほしい、つまり二郎も死んで菜穂子と2人で天国で過ごすというものになります。そこからセリフの変更が行われ、放映された映画の内容になったそうです。
変更内容は、「来て(キテ)」から「生きて(イキテ)」とたった『1文字』のセリフの変更になります。その『1文字』が、主人公「二郎」が『亡くなる結末』から『生きる結末』へとストーリーを変えることになりました。
ヒロイン「菜穂子」の生死で、宮崎駿が駄々をこねていた
菜穂子に感情移入してしまった宮崎駿は、菜穂子を死なせたくないといい出しました。結局スタッフともめたのち、作品の尺に入りきらないという理由で原作通り菜穂子が死ぬことになりました。実際に「もののけ姫」のエボシは死ぬはずでしたが、設定が変わり死ななくなった過去があります。
主人公の声優は「新世紀エヴァンゲリオン」の監督の「庵野秀明」!!
「新世紀エヴァンゲリオン」などの作品で有名な庵野秀明は、「風の谷のナウシカ」のクライマックスシーンを描いたり、スタジオジブリと関わりがあります。そのため、「風立ちぬ」の制作を聞いた庵野秀明は『零戦が飛ぶシーンがあるなら描かせてほしい』と鈴木敏夫に相談しますが、宮崎駿は作画スタッフとしてではなく、主人公の声優として出演するように庵野秀明に依頼したそうです。困惑しつつも、庵野秀明はオーディションを受け合格し、見事「堀越二郎」を演じることになりました。
「【風立ちぬ】魅力や裏設定、トリビアを紹介」まとめ
いかがでしたか?宮崎駿の初の史実に基づいた映画作品。宮崎駿が戦争と初めて向き合った作品でもあり、非常に考えさせられる作品となっています。ぜひ一度映画を見てみてはいかがでしょうか。
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