【女神転生2】真のラスボスとエンディングとは？宗教観がやばいメガテン人気投票実施中！

『敵である悪魔を、「交渉」で「仲間」にし、あまつさえ後々にはその仲間の悪魔（ゲーム内での呼称は「仲魔」）を２体掛け合わせて「合体」させさらに上級悪魔をつくる』

RPGをやったことのある人であれば、誰しもが一度は憧れるゲームシステム。今でこそ当たり前になりつつありますが、ファミコン全盛期の当時、これまでにない画期的なシステムと、ユーザーに蟲惑的背徳感を背負わせる麻薬のようなダークファンタジーRPGがありました。その名も「女神転生」。現在では「旧約」という敬意ある冠をかされるほど、その第一弾のファミコン版での登場はあらゆる方面に衝撃を与えました。伝説のはじまりは、もちろんこの初代「旧約」なのですが、ここからこのシリーズはとめどもない歪んだ宗教観を随所に盛り込みはじめ、ファンを更に混乱と混沌に陥れて、虜にしました。

今回Batque（バトクエ）では、「女神転生2」の真のラスボスと、メガテンシリーズの宗教観について徹底解析します！

まずはメガテンシリーズでどれが一番好きか投票をお願いします！

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その取っ掛かりは、初代「女神転生」発売から３年後、１９９０年にファン待望のシリーズ第2弾として発売された「女神転生2」。当然、前作に引き続きダンジョンRPGで敵悪魔を仲魔にしていくのだろうというユーザーの期待をあっけなく打ち破り、いきなりユーザーになんの構えも予備知識も与えずトンデモな世界観を突きつけてきます。

予想外のトンデモ世界観

主人公のいる世界は、「核戦争後の日本」。焼け野原、地下で生活する生き残ったわずかな人類。コンピューターでのシステム管理など、ちょうど「その時代（９０年代）」の世情の「ちょっと先」を想定された世界を設定しているため、妙にリアル感があってその状況設定だけで怖くなったのを覚えています。

そして、さらに地味に恐ろしく感じるのは、主人公が選ぶべき「道筋」が実はゲームを進めるにつれて大きく３種類に分けられており（マルチエンディング）、しかもそれは「ステータスでは一切判別できない」というシステムが導入されていたことです。

「女神転生2」も主人公は、いろいろあって悪魔を召喚できるようになります（詳細は割愛）。「女神転生」一作目同様、手にした「ハンドヘルドコンピュータ（…今でいうならスマホ？）」にインストールされている「悪魔召還プログラム」を使って。なんの説明もなく悪魔がこの世界に現れ、たまたま手にしたＨＨＣ（ハンドヘルドコンピュータ）で悪魔を召還して戦って…

そしてここから、主人公の行く先の運命を決める「２人の人物」と出会います。「友人（男）」と「少女」です。二人とも魔法が使えます。ＲＰＧの定番ですね。友人は攻撃魔法、少女は回復魔法を使えます。まず、ここで「女神転生2」第一の選択に迫られます。

• どちらをパートナーにするか

ここはまあ、好みの問題でしょう。攻撃・回復、どちらの魔法も、今後仲魔にする悪魔で足らない分を補えばいいのですから。しかし、この選択はこのゲーム「女神転生2」のエンディングを「根本から揺るがす」究極の選択となっており、しかもなにが怖いって、「これは重大な選択だよ」と、示唆する情報がまったく与えられない、というところです。

「女神転生2」の選択とは、今後主人公が取るべき「宗教的スタンス」に関係し、そのどれを選ぶかによってマルチエンディングが用意されています。ではそのスタンスとはなんなのでしょうか？ロウ・ニュートラル・カオスの、３方向です。

• ここからはネタバレですので、ご注意下さい！！！

自分がどちらか分かりにくい鬼畜仕様

「女神転生2」ゲーム内の世界では「メシア教」と「ディーバ教」という２大宗教が台頭し対立しています。それぞれその名の通り、「博愛主義」と「利己主義」です。それに則して、主人公のスタンスも「ニュートラル」を中心として「ロウ」か「カオス」かに振り子のように揺れ動くようになっています。パートナーでまず大まかにどちら寄りか決まり（友人＝ロウ、少女＝カオス）、その後の行動如何によって様々に変化します。そして、前述したように「自分がいまどちらに傾いているか」などのバロメーターが一切出てこないのです。

まあ、これは後々、その判別法がマニアゲーマーによって発見されるのですが（それほど公式にも発表しないほど製作サイドはひた隠しにしたということです）、ともあれ、ゲームの最終局面において今自分が「どっちなのか」によって、展開が全然ひっくり返ってしまいます。もう、「違うゲームか！」というくらいに、です。

ルートによって異なるラスボス

表面上、「女神転生2」のラスボスは「魔王サタン」。そして「ロウ」ルートを選べば、そのサタンを倒して終わってしまいます。そう、この「女神転生2」では、「カオス」ルートこそが「トゥルーエンディング」になっているのです！！カオス…つまり混沌とは「悪」の印象を受けるかもしれませんが、「女神転生2」ゲーム内での位置づけは決してそうではありません。ただ「各々が自分の判断で自由に行動する」ことをよしとする観念となっています。

逆に、「女神転生2」の「ロウ」は規則に従ずるあまり行き過ぎた縛りや拘束が酷く、そこをゲーム内でも強調しています。ここまで言うと察する読者もいると思いますが、ぶっちゃけ「ロウ」はキリスト教を暗喩しているのです。それは、「女神転生2」のトゥルー（カオス）ルートのラスボスで一目瞭然です。なにせＹ.Ｈ.Ｖ.Ｈ.。キリスト教の絶対神。名を呼ぶことすら許されない神（ぎりぎり無理やり発音するとして「ヤハウェ」だそうですが、それも発音することも忌み嫌われているらしいです）。

キリストの要素が含まれたゲーム？

ゲームをプレイ中はよくわからないまま、なんとなく「カオス」系の仲魔が強くてかっこよかったので知らぬ間にカオスルート＝トゥルーにいってクリアしましたが、後々、色々不思議に思って出現する「女神転生2」真のラスボスＹＨＶＨや悪魔に関することを調べてみると、この「女神転生2」はことごとく「アンチキリスト」要素が入った作品であることがわかりました。これについての良し悪しはここでは控えます。当然、読者の中では敬虔なクリスチャンもいらっしゃるでしょう。

しかし、あえて世界最大の宗教に、ある意味「喧嘩を売った」このゲームの度胸に、敬意を表したいと思います。キリスト教以外でも、日本はじめ世界各国の土着の神々が、きちんとその背景を背負って様々に登場しますので、それを見ているだけでも「女神転生2」は楽しめるゲームともいえます。

これ以降、「女神転生」シリーズは、「真・女神転生」「デビルサマナー」「アバタールチューナー」「ペルソナ」と、様々に設定や世界観を変えつつ、しかし、常に宗教的・哲学的テーマを含めつつファンを魅了し続けるゲームを提供していくこととなるのです。

ここで、女神転生シリーズに関するアンケートを実施したいと思います。設定やゲームシステムなど、魅力的な要素が詰まった女神転生シリーズで、あなたがもっとも好きな作品を教えてください！

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